カメラをやっている方で自分のフォトスタジオを持つことに憧れはありませんか?
まぁスタジオとまでいかなくても、背景紙があって、簡単なライティング機材がある部屋を自宅にもてるのは結構うれしいですよね。
ということで、今回は私のプライベートフォトスタジオ(単なる撮影部屋)の機材紹介をします。
実は私がカメラを始めた理由の一つに、宣材写真の撮影があります。
宣材写真とはそのままですが宣伝材料写真の略で、ホームページやSNS、ポスターやチラシなどに掲載するための写真です。
仕事でホームページを作成するにあたり、代表者の写真やイメージ写真など画像コンテンツってすごく重要ですよね。
しかし、欲しいイメージの写真がなかったり、いいなと思うものは有料だったりと中々これというものに出会えません。
「無いなら自分で撮ってしまおう」とカメラを始めたわけですが、素人が簡単に見栄えの良い写真を撮れるわけがありません。
特に、自分の写真を撮るにあたっては表情やポージング、姿勢など、どのようにすればよいか手探り状態です。
色々と考えましたが、最終的に行き着いたのが「撮られ慣れるまで繰り返し練習」です。
どのように写るかは撮ってみるのが一番手っ取り早いって気づいちゃいました。
しかし、いざ練習するにしても、人目の多い屋外で行うには些かハードルが高い…。
ということでプライベートスタジオを作ってみましたwww
ちなみに今回は6畳の部屋に背景布、ライティング機材、カポック(大型のレフ版)を設置しました。
もともと持っていた機材もありますが、今回使ったのは次の通りです。
背景布
まずは背景をしっかりしないといけません。
白の壁紙だとよかったのですが、今回の部屋は板壁だったため、白の背景布を用意しました。
背景布は最低横200㎝×縦300㎝以上のものを購入しましょう。
成人男性の身長が160㎝~190㎝ぐらいとして、頭上に余白30㎝、壁から50㎝ほど離れて立つとすると300㎝はないと寸足らずになってしまいます。
バストアップのみをとるのであればもう少し小さくても大丈夫ですが、どうせ買うなら大は小を兼ねるということで200×300以上を購入したほうがいいです。(設置ができないなどの事情がある場合は別ですが…)
一応、黒の背景布も持ってはいるのですが、サイズが横150×縦200。
黒の布は元々物撮り用の暗幕として購入したものなのでちょっとサイズが小さめです。
予算に余裕があれば白、黒、緑(クロマキー用)の三色の背景布を持っていると便利ですよ。
あと、設置用のスタンドを購入するか迷ったのですが、突っ張り棒とS字フックで代用しました。
ライティング機材
フォトスタジオで欠かせない機材といえば、ライティング機材ですよね。
私が使用しているライティング機材は、クリップオンストロボ(カメラの上につけるタイプ)とモノブロックストロボ(カメラとは別の場所から使用するもの)です。
ストロボ(Godox TT600)
こちらはクリップオンタイプのストロボです。
初めてストロボに挑戦される方には是非お勧めします。
基本的にはクリップオン(カメラの上部に取り付ける)タイプではありますが、ライトスタンドに設置し、後で紹介するトリガーを使用することで遠隔発光させることもできます。
このストロボのいいところはとにかく安い!
ストロボ本体が1万円以下で購入できます。
注意点としてTTL(オートで発光量を調整)機能がありませんので、最初は設定に戸惑いますが、慣れればそれほど困ることもないですし、何より多灯ライティング(2つ以上のストロボ等を使用)する場合はマニュアルでの設定が必須なのでマニュアル設定に慣れるのも大事ですよ。
※クリップオンで使用する場合はカメラのメーカーごとに対応型番が異なるので注意。例、SONYの場合はTT600Sと書かれているものを選んでください。遠隔発光の場合はトリガーから信号を受けるのでストロボが他社用でもトリガーが対応していれば発光させられます。
ストロボ(Godox AD300PRO)
こちらはモノブロックタイプのストロボです。
ストロボ撮影に慣れてくるとモデリングライトが欲しくなったり、チャージ時間が短いものが欲しくなってきます。
また、クリップオンタイプに比べて光量も強く、日中シンクロでも頼りになります。
ライティング機材といえばProfotoが有名ですが、価格が…。
同等のパワーのB10だと20万円以上するところAD300PROは6万円台で購入できます。※2022年12月現在
プロの方が行うようなガチガチのセッティングによる撮影でもなければ十分な性能はあります。
フラッシュトリガー(Godox XPro)
クリップオンの遠隔発光で少し触れましたが、フラッシュトリガーです。
無線で離れた場所にあるストロボを発光させるための機材で、対応品であればクリップオンストロボでもオフカメラライティングが可能になります。
注意点として、無線なので同じチャンネルを使っている人がいた場合、誤発光してしまうそうですが、今のところ私は経験したことがありません。
定常光LEDライトも欲しいのですが、予算にも限りがありますので今回は見送りです。(まぁそのうち購入すると思いますが…)
ライトスタンド
意外と重要なのがライトスタンドです。
私はNEEWERの“ライトスタンド 9feet/260㎝”を使用しています。
ちょっと大きくて重いのですが、安めのスタンドの中で安定性を重視したらこれがよさそうだったので選びました。
持ち運ぶことを考えると軽量のものがいいのですが、少しの風で倒れてしまっては安心して撮影に専念できませんので安定性重視です。
ソフトボックス(Neewer 八角形ソフトボックス 65㎝/26㏌)
クリップオンストロボ用の八角形のソフトボックスです。
素早く展開できることと、キャッチライト(被写体の目に反射するストロボ光)がきれいに入るため結構お気に入りです。
マウントが別売りにはなりますが、ボーエンズマウントのものを購入するほうがモノブロックでも使用できて便利ですよ。(私は間違えてクリップオン用を買ってしまったorz)
ソフトボックス(Godox 80㎝×80㎝グリッドソフトボックス Bowensマウント)
最近購入したソフトボックスでこちらは正方形のタイプになります。
特徴としてはグリッドアクセサリーがセットになっているため光の拡散を抑制することができます。
被写体の明るさは代替同じなのですが、グリッドなしに比べてグリッドありは背景が暗くなっています。
これはグリッドを装着したことで光が拡散せず、背景方向に光が回っていないことから暗くなりました。
なお、光源が大きいほど柔らかい光となるため、80㎝四方を選びましたが、私の6畳のスタジオでは些か大きすぎたかも。。
アンブレラ(UNPLUGGED STUDIO 43インチ トランスルーセントアンブレラ)
ライティングアクセサリーの2強といえばソフトボックスとアンブレラですよね。
アンブレラはストロボの光を反射させて被写体を照らす反射型とストロボの光を透過させることでディフューズと拡散させる透過型があります。
好みによるのですが、私は透過型を購入しました。
カポック
あまり馴染みない機材だと思いますが、光を反射させたり、遮ったりするための大型レフ版のようなもので、片側が白面、もう片側が黒面になっており、2枚1組となっています。
白側は光を反射させることで被写体の陰になる部分を明るくするのに使用します。
黒側は被写体への光の反射を遮るために使用します。
壁が近い場合は、ストロボの反射光によって意図しない光が入ってしまったり、壁が色付きの場合その色が干渉してしまうことがあります。
欲しい光だけを使用するために黒レフで不要な光を遮断します。
このカポックですが、購入すると意外と高くて3万~4万円します。
そこまでの費用は出せないので今回は自作しました♪
ホームセンターで必要な材料を購入し、塗装して組み立てれば自作のカポックの出来上がり。
作り方は、カネライトフォーム(またはスタイロフォーム等の断熱材)を2枚購入し、それぞれに艶消しの白と黒でペイントしたものを布テープ(それぞれの色にあったもの)を使用して張り合わせます。
両面使用しますのでどちらにも折りたためるよう張り合わせ方に少しコツがありますが、塗装を乾燥させる時間を除けば1セット3時間程度で完成します。
2セット作ったのですが、材料費は1万円程度でした^^
その他の機材
スタジオに必須というわけではないのですが、今回の私の目的は自分の宣材写真をセルフで撮りまくることです笑
なので、カメラを固定するための三脚と無線式のレリーズ(シャッターリモコン)も用意しました。
三脚
セルフポトレで使用する三脚は高さがあれば何でもいいです。
もちろん最低限の耐荷重は必要ですが、何万円もするような高級品でなくともそれほど困りません。
夜景でスローシャッターをしたい、超望遠レンズを使用したいなどであれば足の太いがっちりしたもの必要になりますが、自撮りではカメラを必要な高さで固定できれば十分です。
逆に高さの足りないものはお勧めしません。最低でも目線の高さにできるものをお勧めします。
参考に私はK&F Conceptのトラベル三脚を使用しています。
170㎝まで伸びることと、俯瞰撮影(真上からの撮影)に対応していること、収縮時がコンパクト(43㎝ぐらい)であることが決め手でした。
風景撮影や夜景撮影でスローシャッターを行うには三脚は必須であり、持ち運ぶためにはなるべく軽量でコンパクトなものが良かったのでこちらにしました。
レリーズ
PHOLSYワイヤレスリモコンレリーズ
レリーズとは本体に触れずにシャッターを操作する機材です。
詳細は別の記事にしますが、スローシャッターの際にカメラ本体のシャッターを操作すると振動でブレてしまうので、カメラに振動が伝わらないように外部から操作します。
今回はセルフショットのためですので無線式のものを購入しました。
レリーズは様々な機能が備わっているものもありますので、目的に応じて選んでくださいね。
露出計
露出計とは、光量を測り、適切な露出(明るさ)になるよう設定を確認する機材です。
私が持っているのはセコニックさんのL-308Xという機種で、定常光だけでなくストロボ光の露出も測定できます。
定常光ではそれほど必要ありませんが、ストロボを使用した撮影では、撮ってみるまで明るさがわかりませんので、何度も撮り直さないといけないことに面倒と感じたことはありませんか?
露出計があれば、測定された数値を参考に素早く設定を行うことができます。
露出計については独立の記事を書く予定なのでそちらをご覧ください♪
まとめ
今回のご紹介した機材の合計額は…約17万円!!
とはいえ、もともと持っていた物もあるので、今回新たに用意したのは背景布と設置用のツッパリ棒、光のコントロール用のカポックくらいです。
これにTT600とライトスタンド、トリガーを追加しても全部で35,000円ぐらいでフォトスタジオが作れますよ♪
その後に欲しい機材が増えて散財沼に落ちても責任はとれませんが…笑
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